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2023年8月21日
知っておきたい!「和牛」「国産牛」「交雑牛」の違いとは?
牛肉のパッケージやメニューでよく見かける「和牛」「国産牛」「交雑牛」という表示。
一見どれも「日本の牛肉」というイメージがありますが、実はそれぞれ明確な違いがあるのをご存知でしょうか?
今回は、それぞれの特徴や違いについて、分かりやすくご紹介します。
■ 和牛とは
「和牛」は、日本固有の特定の品種に限定された牛肉です。現在、和牛と認められている品種は以下の4つのみ。
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黒毛和種(くろげわしゅ)
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褐毛和種(あかげわしゅ)
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日本短角種(にほんたんかくしゅ)
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無角和種(むかくわしゅ)
中でも黒毛和種が圧倒的に多く、全国の「和牛」の約9割以上を占めています。
和牛は肉質のきめ細かさ、脂の入り(霜降り)の美しさ、脂の甘みと風味が特徴で、「高級牛肉」の代名詞として知られています。伊萬里牛もこの黒毛和種に分類されます。
~黒毛和種(黒毛和牛)~
全国各地で数多く生産されている種類。その特徴は霜降りが入りやすいということ。その結果、肉は柔らかく、風味の良い仕上がりになります。また、この種類は不飽和脂肪酸が他の種類よりも比較的多く、低温で溶けやすい為、口の中でとけるような口当たりを得ることができます。松尾勝馬牧場の「伊萬里牛」も黒毛和牛です。
~褐毛和種(あかうし)~
放牧飼育され、草を食べて肥育されるため、赤身が多いのが特徴。体毛も赤い為、“あかうし”と呼ばれます。熊本系と高知系などがあり、それぞれ特徴が違います。
~日本短角種~
東北地方の在来種に外来種を交配してつくられた和牛。こちらの牛も体毛が赤く、“あかうし”に近いが、角が短い。和牛の中では大型で、寒さに強く、放牧で飼育されるため赤身が多いのが特長。
~無角和種~
山口県の在来種と外来種の交配でつくられた和牛。毛並みは黒毛和牛と同様の黒だが、角が無いのが特徴。肉は柔らかく、味が濃い傾向があるが、霜降りは少ない。
■ 国産牛とは
「国産牛」とは、日本国内で一定期間以上飼育された牛のことを指します。
重要なのは、“品種”ではなく“飼育期間と場所”で定義されているという点です。
たとえば、アメリカなど海外で生まれた牛でも、日本に輸入されて3か月以上飼育されれば「国産牛」と表示できます。つまり、国産牛は 「和牛品種」である必要はありませんし、すべてが日本生まれの牛というわけでもない のです。
■ 交雑牛(F1)とは
交雑牛とは、品種名ではなく異なった品種同士を交配させた品種。和牛の雄(主に黒毛和種)と乳牛の雌(主にホルスタイン)を掛け合わせた牛 のことです。「F1」と呼ばれることもあり、これは「First Filial Generation(第一世代の交雑種)」の略です。
毛色は一般的に黒色が多く、黒毛和種などの純粋種に比べて早く大きくなり、病気にも強い傾向にあるといわれています。このほかに、純粋種どうしを交配させる和牛間交雑種と肉専用種とホルスタイン種以外の乳用種を交配させた交雑種があります。和牛間交雑種も和牛と表記でき、また、和牛間交雑種と純粋種とを掛け合わせた交雑種も和牛と表記が可能となっています。
交雑牛は、和牛ほどの霜降りはありませんが、乳牛よりも肉質が良く、価格も和牛より手頃。
そのため、家庭用や飲食店などでも広く利用されています。
■ おわりに 〜 本物の和牛「伊萬里牛」という選択
「和牛」「国産牛」「交雑牛」――それぞれの違いを知ることで、牛肉選びの視点が少し変わったのではないでしょうか。
中でも、「和牛」として認められている黒毛和種は、厳格な血統管理と飼育環境が求められます。
その中で、佐賀県の自然豊かな環境で丁寧に育てられた伊萬里牛は、きめ細かな霜降り、まろやかな脂、しっかりとした赤身の旨みを兼ね備えた、まさに「和牛の中の和牛」。
私たち松尾勝馬牧場では、自社牧場で一頭一頭大切に育てた伊萬里牛を、自社で加工・販売まで一貫して行い、お客様のもとへ直送しています。さらに、ホルモンまで“間違いなく伊萬里牛”であることを保証できるのも、私たちの大きな強みです。
「本物の和牛を味わいたい」「安心・安全で確かな牛肉を選びたい」
そんな方にこそ、ぜひ佐賀・国産黒毛和牛 伊萬里牛(伊万里牛)をお試しいただきたいと思っています。